Rare Tracks | |
99th Floor
(1967) ZZ Top の前身バンドMoving Sidewalksのファーストシングル。キャッチーなガレージロックといった感じのこの曲には、ビリー・ギボンズのユーモアとポップなセンスがよく現れている。ギターはシャキシャキとしたシングル・コイル系(エスクワイアだと思われる)の音で今のような深みはないが、逆に軽快で聴きやすいサウンド。まだ若い、ティーンエイジャーなのである。この曲は、テキサスのローカルチャートで5週にわたって1位になり、これがきっかけでジミ・ヘンドリクスのツアーにも同行できたらしい。なお、この曲は Coachmen という、これまたさらに前身バンドで作られたものを再録したものだった。 | |
![]() ZZ Topのリズム隊+ダスティ・ヒルの兄でやっていた American Blues のファーストアルバム。ギタリスト以外はZZ Topというメンバー構成だが、重々しい雰囲気のサイケ・ブルース調の曲が大半を占めている。ダスティはリードボーカルをとりながら、現在よりも手数の多いベースを聴かせ (後のインタビューで本人も語っているが) 、そのままクリームのジャック・ブルースを連想させる。ギターのロッキー・ヒルとはさすがに兄弟だけあって、ボーカルの掛け合いなどは声質といいタイミングといい素晴らしい出来だ。実際、このバンドの聴きどころは、兄弟による絶妙なコーラスワークと言えるだろう。なお、このアルバムは現在、イタリアのサイケ専門レーベルからLPとCDが再発されているのでネットから入手可能である。<Amazonで試聴> | |
![]() 上記、American Blues のセカンドアルバムであり、ラストアルバムである。前作同様、アルバム一枚としての統一感や音楽性はまとまっており落ち着いて聴けるのだが、いかんせん、ギターが弱い。ぺらぺらと音数だけが多く、迫力や盛り上がりに欠ける。それが理由かどうか、本盤はセールス的に振るわなかった為、レーベルのUNIは、バンドをテキサス外への宣伝活動から外し、バンドは解散することになる。しかし、その後フランクとダスティがヒューストンでビリーに出会い、現 ZZ TOP のメンバーが揃うのだった。このアルバムは、87年に再発盤が、94年にはブート盤が出ていたが現在それらの入手は困難で、最近では、上記の "Is Here" も同時に収められたブート盤(?)があるらしい。ただ、それほど人気の盤でも無い為ごく稀にオリジナル盤を見つけることも出来る。 | |
![]() ZZ TOPの前身バンド Moving Sidewalks がリリースした唯一のLP。内容はサイケデリックそのものであり、今の ZZ TOP とはかなり違った印象を受ける。ギタープレイもそうだが、特にボーカルスタイルにおいてジミヘンをかなり意識していることが良く分かる。ジミヘンから賞賛されたビリー・ギボンズではあるが、ジミヘンから見ればアメリカの子分みたいなものだったのだろうか。まだ未完成とは言え、ブルースナンバーではビリーのギターが光っている。その他、ビリーのお遊び的な音、効果音、SEなどが楽しめるのは今も変わらぬ点だろう。なお、上の"American Blues / Is Here"と同様、現在LPとCDが再発されており、AKARMAレーベルのものは、"99th Floor"を含むシングル曲がボーナストラックとして入っていてお得である。 <Amazonで試聴> | |
Salt Lick / Miller's Farm
(1969) ZZ Top 名義のファーストシングルである。"Moving Sidewalks" から "ZZ Top" へとバンド名を変えた直後にリリースされたもので、レコーディングに ダスティ・ヒル、フランク・ベアードは参加していない。最初は、プロデューサー・ビル・ハムのレーベル "Scat Records" からリリースされていたが、その後すぐに現在のメンバー構成になり、"London Records" と契約を交わした後、もう一度 London から再発されている。楽曲は、その後の ZZ TOP を連想させるフレーズ等はあるものの、まだまだ60年代サイケであり、メンバーにはキーボディストも含まれている為、全く別のバンドの曲と言ってもおかしくないだろう。 | |
Francine English/Spanish version
(1972) セカンドアルバム「Rio Grande Mud」からのシングル "Francine" だが、B面には、彼ら自身がスペイン語で歌う "スペイン語バージョン" が入っている。テキサスの隣人メキシコから聞えてくるラジオに毎晩耳を傾けていたという彼らの、メキシコへの親しみを込めたものだろう。おなじみのイントロからスペイン語の歌詞が始るのはオドロキである。なお、このスペイン語バージョンは、実際にライブで歌われたことも何度かあり、そんな時は気分が良いのか演奏も素晴らしい。 | |
![]() 「Eliminator」,「Afterbarner」からの代表曲を、当時のクラブ・リミックスにした、87年の来日記念盤である。12インチ・シングル盤のみで、そのころ普及しだしたメディア「CD」版は無い。本盤は、米国、ニュージーランド、オーストラリア等でもリリースされ、当時の宣伝文句である「日本のみの発売」では無かった。しかし、87年のZZフィーバーを思い起こすには良い一枚だと思う。[収録曲目] | |
![]() 「Antenna」からのシングル、"Break Away" だが、アルバム未収録の "Mary's" という曲が収録されている。80年代の曲を現在の ZZ TOP が演ればこうなるといった感じの曲で、「Antenna」のボーナストラック "Everything" に雰囲気がよく似た曲でもある。ちなみにサビの部分は「メリーズ!」。さらに、ちなみに私はこのCDを中古屋で手に入れたのだが、値段はたったの 100円 だった・・・。 | |
![]() 「Antenna」からのシングル。後半2曲に貴重なライブテイクが収録されている。オフィシャルなライブ音源は、1975年リリースの「Fandango!」以降、これが初ではないだろうか? ちなみに、この音源は 96年から行われていたリズミーン・ツアーのもので、3曲目はロバート・ジョンソンのカバー。演奏はストーンズのカバー・バージョンに近いが、ビリーのロバジョン風の裏声が聴きどころである。4曲目はアルバム「Fandango!」からの曲で、いまでもライブで演奏される定番。さすがに安定した良い演奏を聴かせてくれる。 [収録曲] 1.What's Up With That (Album version), 2. What's Up With That (Radio Version), 3.Stop Breakin' Down Blues, 4.Nasty Dogs And Funky Kings | |
![]() ロッキー・ヒルとは、ダスティー・ヒルの実の兄であり、弟のダスティーとは、The American Blues というバンドを一緒に組んでいた人物である (ちなみに、その時のドラムはフランク・ベアード) 。当時から彼はヤンチャな兄(と、弟)だったらしく、酔ったあげくに裸で街中を走り回ったり、バンドで宿泊していたホテルの女性の部屋を片っ端からハシゴしたりと、色んな武勇伝が伝わっている。これは、メジャーレーベルから出たものとしては、彼の唯一のアルバムで、1曲目から男らしいカッコいいイントロがスタートする。そして、広大なテキサスの大地を思わせる骨太なボーカル。どこから聴いても「男」のロック・ブルースだ。ただ、それ以上でも、それ以下でもないとも言える。とにかく、荒野「テキサス」を感じさせる音楽である! | |
![]() 2002年に行なわれた XXX 欧州ツアーの為の特別限定ベスト盤。なんと中には、バックステージパスがもれなく付いており、これをもってコンサートに行けば、コンサート終了後に ZZ TOP本人達と会えるという、もの凄いオマケ付き。実際、このツアーで2回も本人達に会ったというドイツ人によると、「彼らはとてもフレンドリーで、素晴らしい時間を過ごせた」との事。羨ましい限り! 本盤の内容は、曲順、音源とも以前からあるGreatest Hitsと全く同じだが、全曲の詳しい解説が書かれたライナーノーツが付いている。 <Amazonで試聴> | |
![]() そのタイトル通り、「Antenna」,「Rhythmeen」,「XXX」 という3枚のアルバムが1セットになった「お徳用パック」。BMGフランスからのリリースである。90年代の ZZ TOP がもれなく入っているので、これらのアルバムを持っていない方には実際お徳なセットだろう。内容はオリジナル・アルバムをそのままパックしただけではあるが、「アンテナ」のみ、ヨーロッパ盤(および日本盤)のボーナストラック "Everything" が収録されているのが特徴だ。 <Amazonで試聴> | |
![]() 「Fandango!」,「Eliminator」,「Afterburner」という、ZZ TOPの売れているアルバム・ベストスリーをまとめた必殺パック。タイトルの「Trilogy」とは、「三部作」の意味である。まぁ、確かにこれだけ聴けば ZZ TOPが分かるかも知れない(苦笑) 近年CDが売れなくて困っているレコード会社の苦肉の策としか思えない一品。左のジャケットはUK盤であるが、中身が同じでジャケ違いのオーストラリア盤もある。ZZ TOP入門者で、かつ、ベスト盤ではなく、ちゃんとしたアルバムが欲しいという方には良いだろう。としか言えない(笑) <Amazonで試聴> | |
![]() オフィシャルでは無いが珍盤。収録曲は、ダスティーとフランクが ZZ Top 加入前に組んでいたバンド The American Blues の音源や、さらにその前身となった The Warlocks 名義でのシングル曲。また、後にZZ TOPと改名するビリーのバンド Moving Sidewalks のシングル曲が入っている。これらを全てまとめた音源は存在しないので1セットにまとまっていて便利なのだが、本盤が変わっている点は、全ての曲に「誰か」がギター、ベース、ドラム、コーラスなどを新録してミックスしていること。イントロやギターソロ、曲のアレンジまで変えているため全く違う曲に変貌している。原型をとどめているのは奥の方から聴こえるヴォーカルだけ。いくら American Blues のギターがショボイ(笑)からといってもあまりにも酷い。また、「ビリー・ギボンズ&ブルーユニオン」とクレジットされている曲があるのだが (実はこれに釣られて買ったのだが) 、はて、誰が歌っているのか? ビリーの声でもなく、あのギタープレイも聴くことが出来ない。他にも奏者不明の曲があって、とんでもない音源である。ちなみにこのCDが売っていたのは怪しめなレコード屋などでは無く、有名大型CDチェーン店である。 A SUCK album. ジャケットを拡大 |
Promotion Singles / Albums | |
![]() ヒット曲ばかりを集めた企画盤のプロモLP。「限定200枚のみプレス」と、裏ジャケに書かれている。「Afterburner」のリリースにあわせて企画されたものだろう。レッグガールにホットロッド、当時のイメージそのままのジャケットである。 [収録曲] Sleeping Bag, Rough Boy, Legs, TV Dinners, I Thank You, Tush, Planet of Women, Leila, Stages, Gimme All Your Lovin, Cheap Sungrasses, Francine | |
![]() 「Six Pack」のプロモーション用CD(紙ケース仕様)です。正式版が、全3枚のボックスセットになっているの対し、これは各アルバムから2,3曲づつ選曲され、1枚のCDに収められている。ある意味ベスト盤的な内容である。 | |
![]() 「Recycler」のプロモCD。左の写真では分り難いかもしれないが、ケースが本物の鉄で出来ており実際に重い。内容はオリジナル・アルバムと全く同じである。 | |
![]() 「Recycler」の販促用に作られたラジオ放送用のCD。アルバムの曲をバックに、DJが ZZ TOP の略歴や曲紹介、メンバーとの会話を交えながら番組は進んで行く。全6パターン、71分にも及ぶ内容だが、どの場面でも言っている内容は基本的に同じ。「ZZ TOPのニューアルバム、リサイクラー! これは凄い! ロックトリオ、ZZ TOPのリサイクラー!・・・ 」という内容を、いかにもアメリカ的でノリノリなDJが繰り返す。実際には6回に分けて聞くものなのだろう。続けて聞いているとさすがに飽きてきたりする。 | |
![]() 「Recycler」からのプロモシングル。ケースや外装には何の飾り気もなく、バンド名と曲名が書かれているだけで、ブックレットなどは付いていない。収録されているのは1曲のみ、しかもアルバムと全く同じバージョンという寂しい一枚。 | |
![]() 「Recycler」からのプロモシングル。上記の"Give It Up"と全く同じケースに、違う曲名が書かれているだけという代物。中身も同じく、アルバムバージョンが1曲収録されているだけの悲しい一枚。 | |
![]() 映画"Back to the Future III"のテーマ曲となった"Boubleback"のプロモ盤。 「ジャケなし、全く愛想なしの作りですが。 1) Single Version 3:57 2) Edit 2:45です。」(情報提供:KISS Armyさん) . . . Thanks ! | |
![]() まるで海賊盤のようなチープなジャケットデザインだが、「Antenna」からのプロモ用シングル。Album Version/ Edited Version の2曲が入っている。それぞれは曲の長さが違うだけでギターソロなどの内容は全く同じ。 | |
![]() 「Antenna」からのシングル "Break Away"のプロモ。Album/Edited/Bongo Backbeat versions という3つのバージョンが入っており、そのゆったりとしたリズムと、全く自然体である音は、まさに俗世間から「Break Away - 脱出 -」させてくれる。90年代を代表する名曲だと思う。 | |
![]() 「Antenna」プロモ用CD。紙で出来たケースを開くと、「飛び出す絵本」の要領で「アンテナ」がせり上がり、てっぺんに付いたLEDが点灯するような仕掛けになっている。中身は、オリジナルアルバムにボーナストラック1曲を追加した日本盤(および欧州盤)と全く同じであるが、ギミックが面白い。 | |
![]() アルバム「XXX」のプロモ用テープ。ZZ Topの誕生から富士ロックまでの略歴がインナーに書かれている。音楽雑誌の新譜紹介はこれを元に書いているのだろう。どこかで読んだことのある内容である。音源としてはオリジナル・アルバムと全く同じもので、日本盤のボーナストラック"Nanja Shack"は入っていない。テープと、インナー |