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Recycler  (1990)

  シンセサウンドがコテコテの前作は、少しやりすぎの感がありますが、ここではそれも落ち着き、 80年代のスタイルを引き継ぎながらも、落ち着いて聴けるサウンドになりました。 ビリーのギターサウンドとシンセが違和感なく融合しあっています。 本人たちも登場した映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー Part.III」のテーマ曲"Doubleback"も収録。ちなみに映画のサントラにはレーベルの問題でこの曲は収録されず、本人たちは演奏しない別バージョンが収録されていました。 他にも、ブルースへの敬意を表したクールなブギー、"My Head's in Mississippi"や、ビデオクリップが爆笑の "Burger Man"など粒揃いのアルバムです。 <Amazonで試聴>
Greatest Hits  (1992)

 ファーストアルバムから本年までのベスト盤ですが、ほとんどがビッグヒットを飛ばした80年代の曲で構成されています。 全18曲の大作ですが、豪快なブギーを最後まで一気に聴かせてくれ、入門用としても最適でしょう。 新曲 "Gun Love" と、プレスリーのカバー曲 "Viva Las Vegas" が収録されているのですが、 彼らのアイドルであるプレスリーの録音を一番望んでいたのは、ボーカルをとるダスティーでした。彼は、20年も前(つまりZZ TOP結成当初)からこの曲を演ろうとメンバーに言っていたとのことです。 <Amazonで試聴>
Antenna  (1994)

 RCA移籍後の第一弾。80年代のポップ性などを残しながらも、より太く重たいサウンドになりました。シンセの多用をやめ、ミディアムテンポの曲が増えるなど新しい展開を見せています。 1曲目"Pincushion"は、この後のライブの主要曲となり、99年発売の「XXX」では"Sinpusher"という替え歌として再登場します。 また、"Breakaway"では、止まりそうなくらいのテンポで骨太なロックを聴かせてくれ、大人の余裕を感じさせます。 どの曲も昔ながらの ZZ Topでありながら、泥臭いだけのブルースではなく、小気味良いロックに仕上がり、しかも職人的な玄人向けサウンドがとても心地よい仕上がりです。 日本盤と欧州盤には"Everything"という80年代風の曲がボーナストラックとして入っています。 <Amazonで試聴>
One Foot in the Blues  (1994)

 前作「Antenna」が好評だった為、旧レーベル ワーナーから発売されたコンピレーションアルバムです。 ファーストアルバムから前作までの、ブルース・ブギーナンバーを集めたものですが、どのアルバムにもそれらは必ず入っており、彼らの一貫性がよく分かります。初期ZZ TOPが好きな方や、80年代の「売れた」ZZ TOPしか知らない方にオススメの1枚です。 <Amazonで試聴>
Rhythmeen  (1996)

 前作「Antenna」に続き、彼らの根底にあるブルースが大きく出てきたアルバムです。 大きくグルーヴするそのサウンドで、年齢を重ねた彼らにしか出せない、ベテランのロックを聴くことが出来ます。 実際、演奏面では、半音下げチューニングはおろか、4音下げ!!チューニングまで使用したとのこと。その時、ギターの弦は「まるでゆでたスパゲッティのようだった」そうです。また、このとき使用されたエフェクターが日本製のエクスパンドラであることも有名な話。 8曲目"She's Just Killing Me"は、映画「フロム・ダスク・ティル・ドーン」の為に書かれた曲で、監督ロバート・ロドリゲスからの電話の依頼でビリーが30分ほどで作り上げたもの。このアルバム自体、これがきっかけとなって作られました。 また、日本盤には"Isn't Love Amazig" がボーナストラックとして入っていますが、ボーナス・トラックにするには、もったいないくらいシブイ曲です。 <Amazonで試聴>
XXX  (1999)

 前作から続く超重量級のブギーを主体としていますが、彼ら(特にビリー)のこの頃のお好みである HIP HOP 的な要素が随所で見られます。ギターは前作以上にファズが増強され、つぶれる寸前の音を見事にコントロールするのは流石。Billyは、クレジットにも Vocal & Fuzzy Guitarと記しています。 後半4曲はライブ録音になっており、ZZ TOPを紹介するオープニング "Live Introduction"は、この後、実際のツアーでも使われるようになりました。 ライブ3曲目の"Hey Mr. Millionaire"では、ジェフベック が「歌」でほんの少しだけ参加していることも聴き所でしょう。 日本盤のボーナストラックは"Ninja Shack"(忍者屋敷)なのですが、日本と中国を混同している歌詞はご愛嬌。ただ、ホンダZのCM撮影がこの曲を作るきっかけになったのかも知れません。(CMの撮影地はアメリカでしたが。) <Amazonで試聴>


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