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ZZ Top's Firtht Album  (1970)

 1曲目からブルースフィーリング溢れる、どっしりと落ち着いた演奏が展開され、 まだ二十歳前後という、その年齢を感じさせない楽曲が多くを占めています。 80年代の「アフターバーナー」あたりから入った方がこのアルバムを聴けば驚くことでしょう。 中でも、"Brown Sugar"前半の重量感と、中盤からの疾走感は鳥肌モノ。 (ちなみに、ストーンズの同タイトル曲とは別物) また、"Old Man"などで聴かれるBillyのスライド・ギターもほとんど完成を見せています。 但し、そんな中にもやはり若さは隠せないもの。まだ少し青臭いブルースがあったり、あり余るエネルギーを端々から感じることができます。 彼らのルーツが良く分かる一枚。80年以降しか知らない方にも是非聴いてもらいたいアルバムです。 <Amazonで試聴>
Rio Grande Mud  (1972)

 ファーストアルバムより少し肩の力が抜けた感じで、全体的にブルースでありながらも、ほどよくポップな部分が見え隠れする好盤です。 1曲目の"Francine"は、全米69位を記録したスマッシュヒットとなり、本人自らスペイン語で歌う "Francine - スペイン語バージョン" などもシングルカットされました。 今もライブの定番となっている "Just Got Paid"のスライドギターや、ノリのいい隠れた人気曲 "Ko Ko Blue", "Chevorlet"なども聴きどころです。 スペイン語で「リオ・グランデ沼」という、実在する川の名を冠したこのタイトル。 スペイン語を使ったアルバムタイトルはこの後、81年の「El Loco」まで続きました。 <Amazonで試聴>
Tres Hombres  (1973)

 ブルースファンを唸らせた "La Grange"が全米41位を記録し、本アルバムは全米最高8位となるプラチナアルバムになりました。 この曲は、John Lee Hooker の "Boogie Chillen" にインスパイアされた(というかかなり似ている)曲で、後に John Lee Hooker から訴えらたりもしました。(判決結果は問題なしとなる) 2曲を合わせて1つの作品となる"Waitin' for the Bus 〜 Jesus, Just Left Chicago" は、完成度の高い名曲。今でもライブでは必ず演奏されます。 また、"Beer Drinkers & Hell Raisers"は、後にヴァン・ヘイレンや、モーター・ヘッドなどもカバーしているハードな曲です。 全編を通して「これぞ、ZZ TOP流ハードブギー」といえる大名盤。 Billy Gibbons は、近年のインタビューで、「一番気に入っているアルバム」としてこれを挙げ、「ここに収録されている演奏は、自分でも再現出来ない」と語っています。 タイトルの「Tres Hombres」は、スペイン語で「3人の男たち」を意味し、これはそのまま邦題のタイトルにもなりました。 <Amazonで試聴>
Fandango!  (1975)

  ド頭の "Thunderbird" で全部キマリ! まさにロック! 文句なし、理屈抜きに楽しめる大名盤。迫力のライブが目の前に迫ってくるA面は、当時をそのままレコードにパックした永久新鮮保存モノ。 彼らのアイドル、プレスリーの"監獄ロック"でのハジケぶりもしかり、"Backdoor Medley"の緩急つけたソロもしかり。全てのロックファンにオススメ。初期ZZ TOPの入門用としても最高のアルバムです。 B面は、トップ20を記録し、彼らの代表曲となった "Tush" や、テキサスの、のんびりとした雰囲気を醸し出すスライドギターの名演 "Mexican Black Bird" などが収録されたスタジオ録音です。 <Amazonで試聴>
Tejas  (1976)

 邦題「テキサスはパラダイス」。なお、Tejasの読み方は「テハス」。スペイン語でテキサスを意味します。タイトル通り、キサスに行かずともテキサスを実体験できるアルバムです。 また、ちょうどこの頃、観客動員数や大掛かりなステージセットなどで、ロック史に残る記録を次々と打ち立てていた時でもありました。 1曲目"It's Only Love"はイントロのバスドラが広い荒野を思わせ、そこへビリーのスティール・ギターが乗り、さらに曲の雰囲気を醸し出します。"She's a Heartbreaker" などはそのままカントリー調で、彼らのルーツを垣間見ることも出来、また、"Ten Doller Man" でハリキってボーカルをとるダスティーの、その相変わらずさが微笑ましかったりもします。 <Amazonで試聴>
The Best of ZZ Top  (1977)

 邦題「テキサス・フィーバー」。初期ZZ TOPのベスト盤です。 これがリリースされた頃、彼らは世界各国で自由気ままに休暇を楽しんでいました。それまでの人気を反映して、前作に続きゴールドディスクを獲得しました。 収録されている曲は、現在 CD で再発されているものではなく、LP のオリジナル音源がそのまま使われており、曲のリバーブ処理や、"Francine","Backdoor Love Affair"のエンディングが長いなど、細かな部分で違ったアレンジを聴くことが出来ます。ベスト盤にして、貴重盤といえるアルバムです。 <Amazonで試聴>
Deguello  (1979)

 邦題:「皆殺しの挽歌」。オリジナル・タイトルの「デグェロ」も、スペイン語で同じような意味を持っています。レーベル移籍後の一枚目。ZZ TOP自ら演奏するホーンセクションや、SEの多用など、ここから彼らのサウンドに変化が現れ始めました。 多彩な楽曲が収録されていますが、エレクトリック過ぎず、また、オールドスタイルばかりでも無く、バランスのとれた内容で、これをベストとするファンも多くいます。 特に音の変化が顕著に現れている"Manic Mechanic"は一聴の価値のある曲。まだ実験的ですが、その後のZZ TOPサウンドにつながってゆきました。 また、本盤はカバー曲が2曲も収録されていることも特徴。Sam & Daveの"I Thank You"は、ライブでもよく演奏され、オリジナル通りに掛け合いでとられるボーカルが魅力。 R.Johnson(Elmore James)の"Dust My Broom"ではビリーのスライド・ギターも聴き所です。 <Amazonで試聴>


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